乾電池を買い続ける家と、充電池に変える家の違い。どっちが得かは「どこで何回使うか」で決まる


リモコンが反応しない。子どものおもちゃが急に止まる。壁の時計が少し遅れている。懐中電灯を点けたら、思っていたより暗い。
そういう時に引き出しを開けると、単3と単4が混ざっていて、新品なのか使いかけなのか分からない電池が何本か出てくる。とりあえず安いアルカリをまとめ買いしても、よく使う場所では、同じようにまた減っていく。
だからといって、家じゅうの電池を充電池に変えればいい、という話でもない。リモコンのように何年も持つ場所に充電池を入れても、元を取る前に時間のほうが過ぎてしまう。
電池には種類がある。乾電池だけでもマンガン・アルカリ・リチウムがあり、充電池にもニッケル水素と、最近増えてきた1.5V出力のリチウムイオンがある。同じ「単3」でも、電圧・容量・持ち時間・得意な機器・保管のしやすさ・値段が違う。
この記事では、商品を並べる前に、電池そのものを読み解いていく。どの電池が何に合うのか。使い捨てと充電式で何が変わるのか。電圧と容量はどこを見ればいいのか。充電池は何回使えば値段の差が埋まるのか。そして、保管と捨て方まで。
先に結論だけ言えば、乾電池と充電池のどっちが得かは、電池の種類だけでは決まらない。「どこで・どれくらいの頻度で使うか」で変わる。よく電池が減る場所は充電池が早く元を取り、たまにしか使わない場所は乾電池のままで困らない。その線引きができるようになるのが、この記事のゴールだ。
読み終えるころには、家の引き出しの電池を、いちど分けたくなっているはずだ。
まず、乾電池と充電池は何が違うのか
最初に、使い捨てと充電式という大きな線を引く。
乾電池(使い捨て) は、買ってきてそのまま使い、なくなったら捨てる。マンガン・アルカリ・リチウムがここに入る。多くが1.5Vで、未使用なら長く保管できる商品が多い。手間はかからないが、よく使う機器では買い足しが続く。
充電池(くり返し使う) は、充電して何度も使う。家庭の中心はニッケル水素で、最近は1.5V出力のリチウムイオンも増えてきた。初期費用は高いが、よく使う場所に入れると買い足しを減らせる。代わりに、充電する手間と、充電器のことを考える必要がある。
ここで早めに知っておきたいのが、電圧の差だ。乾電池の多くが1.5Vなのに対し、家庭で一番使われるニッケル水素は1.2V。多くの機器は1.2Vでも問題なく動くが、電圧の低下に敏感な一部の機器では、相性が出ることがある。「充電池なら何にでも入る」とは言い切れない、ということだけ先に押さえておきたい。
| 乾電池(使い捨て) | 充電池(くり返し) | |
|---|---|---|
| 主な種類 | マンガン/アルカリ/リチウム | ニッケル水素/1.5V充電式リチウム |
| 電圧の目安 | 1.5V | ニッケル水素1.2V/充電式リチウム1.5V |
| 初期費用 | 安い | 高い |
| 1回あたりの値段 | 毎回かかる | 使うほど下がっていく |
| 手間 | 買い替えるだけ | 充電する手間がある |
| 保管 | 未使用なら長期保管しやすい商品が多い | 自己放電や充電状態を気にする場面がある |
| 向いている場所 | たまにしか使わない機器/備蓄 | よく使う機器 |
電池の種類を知る
ここから、種類ごとの性格を見ていく。

マンガン乾電池
昔から家にある、いちばん安い乾電池。1.5Vで、リモコンや壁掛け時計のような、電気をあまり使わない機器と相性がいい。大きな電流を一気に必要とする機器には弱く、最近は店頭でも選ぶ機会が減ってきた。
家庭によっては、無理に持たなくてもいい電池になりつつある。ただ、低消費の機器だけに使うなら、今でも安く済ませられる選択ではある。
アルカリ乾電池
家庭で最も汎用的な乾電池。1.5Vで、店頭でもネットでも買いやすく、まとめ買いしやすい。多くの機器でそのまま使える。
弱点は、使い切りなので、よく使う機器では買い足しが続くこと。そして、古くなって放置すると液漏れが気になること。長く使わない機器に入れっぱなしにすると、漏れて端子を傷めることがある。
リチウム乾電池(充電できないタイプ)
「リチウム」と名前は付くが、これは充電できない使い捨てで、後に出てくるリチウムイオン充電池とは別物。1.5Vで、アルカリより軽く、低温に強く、長期保存がきくのが持ち味。
たとえばエナジャイザーのリチウム乾電池は、使用推奨期限が長く、低温から高温まで動き、デジタルカメラのような高負荷の機器ではアルカリより大きく長持ちする、とうたわれている。値段は高い。すべての機器に必要なわけではないが、寒い屋外で使うもの・長くしまっておく防災用・カメラのような重い機器では、選ぶ理由が出てくる。
ニッケル水素充電池
家庭の充電池の中心。パナソニックのエネループに代表される、くり返し使えるタイプ。電圧は1.2V。よく使う機器に入れておくと、買い足しがぐっと減る。
エネループは現在3つのモデルがある。性格がはっきり分かれているので、混同しないようにしたい。
| モデル | 単3の容量(min) | くり返し回数の目安 | 性格 |
|---|---|---|---|
| エネループ プロ(ハイエンド) | 約2,500mAh | 約150回 | 容量が大きく、大電流に強い。カメラ・ゲーム機向き |
| エネループ(スタンダード) | 約2,000mAh | 約600回 | 迷ったらこれ。自己放電が少なく備蓄にも回せる |
| エネループ ライト(お手軽) | 約1,050mAh | 約1,500回 | 容量は控えめ。リモコン・時計など低消費で長く使う場所向き |
充電回数の数字が記事によって違う理由
「エネループは約2,100回」と書かれた古い情報を見たことがあるかもしれない。これは測定の規格(JIS)が2019年に変わったためで、電池の性能が落ちたわけではない。新しい規格で測り直した結果、スタンダードは約600回、プロは約150回、ライトは約1,500回という現在の表示になっている。古いパッケージや古い記事の数字と食い違っていても、慌てなくていい。
ニッケル水素は、初期費用がかかること、充電の手間があること、そして1.2Vであることを知っておきたい。容量の大きいプロは持ち時間が長い反面、くり返し回数は少なめになる。容量と回数は、片方を上げるともう片方が下がる関係にある。
1.5V充電式リチウム電池
ここ数年で増えてきた新顔。中身はリチウムイオンだが、内部の回路で電圧を1.5Vに整えて出す。だから、1.2Vでは不調が出る機器でも、乾電池に近い感覚で使える。USB-Cケーブルを電池本体に直接挿して充電できる製品も多く、専用充電器がいらない手軽さがある。
ただ、注意点もはっきりしている。電圧が最後まで1.5Vのまま保たれるぶん、残量が減っても電圧が下がらず、機器側の「電池が少ない」表示が働きにくい。容量表記が mWh(ニッケル水素は mAh)で、単位が違うので単純比較できない。降圧回路やUSBポートを小さな筐体に詰め込むため、実際に使える容量はニッケル水素より控えめになりがち。そしてリチウムイオンなので、品質のばらつき・保護回路・PSEの有無・処分方法を気にする必要がある。
電圧に敏感な機器や、PCまわりでUSB充電できると便利な機器では選ぶ理由が出てくる。一方で、ふつうの乾電池機器なら、ニッケル水素で足りてしまうことも多い。
電圧と容量は、生活でどう変わるのか

ここが、この記事でいちばん読んでほしいところ。スペック表の数字が、家の中でどう効いてくるかの話だ。
ざっくり言えば、この2つは性格が違う。容量(mAh)は「どれだけ長く使えるか=持ち時間」。電圧(V)は「その機器にちゃんと合うか=相性」だ。乾電池は1.5V、ニッケル水素は1.2V。電圧が低いと、中身が残っていても機器に「電池が切れた」と勘違いされることがある。容量が大きくても電圧が低い電池(ニッケル水素)もあるので、この2つは分けて見たい。
1.5Vと1.2Vの違い
乾電池は1.5V、ニッケル水素は1.2V。数字だけ見ると小さな差だが、機器によっては体感に出る。電圧の低下を「電池切れ」と判断する機器だと、ニッケル水素を入れた瞬間から残量警告が出続けたり、動きが安定しなかったりすることがある。
電子体重計や血圧計のような、電圧に敏感な機器がこれにあたりやすい。こうした機器では、1.5Vの乾電池か、1.5V出力の充電式リチウムのほうが、すっきり動くことがある。
mAhは、そのまま持ち時間ではない
容量は mAh で書かれることが多い。数字が大きいほど長く使える傾向はあるが、実際の持ち時間は、機器がどれだけ電気を食うか、電圧がどう下がるかで変わる。mAhだけ見て「こっちが長持ち」と決められない、というのが正直なところだ。
しかも、1.5V充電式リチウムは容量を mWh で書く。mWhは「電圧 × 容量」なので、単位をそろえないとニッケル水素のmAhとは比べられない。ざっくり言えば、mWh ÷ 電圧 ≒ mAh。たとえば 3,000mWh の1.5V電池は、1.5Vで割ると 2,000mAh 相当。数字の見た目に引っぱられないようにしたい。
高容量がいつも正解とは限らない
容量の大きい電池(エネループ プロなど)は、1回の持ち時間は長い。けれど、そのぶんくり返し回数が少なく、値段も上がる。たまにしか使わない機器に高容量を入れても、持て余すことがある。
逆に、リモコンや時計のような低消費の機器なら、容量は控えめでも、くり返し回数の多いライトのほうが長く付き合える。「どこで・どれくらいの頻度で使うか」で、選ぶ電池は変わる。
使い捨ての乾電池にも「容量(持ち時間)の差」がある
充電池だけでなく、アルカリ乾電池の中にも持ち時間の差がある。同じ「単3アルカリ」でも、グレードによって連続で使える時間がかなり変わり、それがそのまま値段の差になっている。
やっかいなのは、アルカリ乾電池は容量(mAh)がパッケージに書かれていない商品が多いこと。単4で「1200mAh」のように数字が出ている商品もあるが、書いていない場合は、使用推奨期限・「○倍長持ち」などの表記・大電流(高負荷)対応のうたい文句・1本あたりの値段を見比べることになる。
実際の幅を、単3アルカリで見てみる(値段は時期と店で動くので、あくまで一例)。
| タイプ | 商品の例 | 1本あたりの目安 | 性格 |
|---|---|---|---|
| 長持ち・高グレード | パナソニック「エボルタNEO」 | 約80円前後(28本パックの例) | 単3アルカリで世界一の長持ち(ギネス記録)をうたう。使用推奨期限10年、液漏れ防止 |
| 標準グレード | パナソニック「エボルタ」「アルカリ」など | 約40〜70円 | 持ちと価格のバランス型。日常使いの定番 |
| 激安・容量控えめ | 100円ショップのアルカリ | 約15〜25円 | 安い。低消費の機器なら十分なことも。期限は7年など短めの例がある |
差が出やすいのは、ライト・おもちゃ・カメラのような高負荷の機器だ。こうした機器では、高グレード品のほうが目に見えて長く持つことがある。逆に、リモコンや時計のような低消費の機器では、激安品との差を感じにくい。実際、検証によっては安い電池が高グレード品に迫る例もある。
だから、買うときに見比べたいのはこの順番になる。
- どこで使うか(高負荷の機器か、低消費の機器か)
- 使用推奨期限(長く置くなら長いほうがいい。後述)
- 1本あたりの値段(高負荷機器なら持ち時間とのバランス、低消費機器なら安さ優先でも困りにくい)
「アルカリだからどれも同じ」ではない。よく使う高負荷の機器は持ちのいいグレードを、たまにしか使わない機器は安いものを、と分けるだけで、買い方のムダが減る。
充電池は何回使えば、値段の差が埋まるのか
充電池は最初が高い。だから1回の値段ではなく、同じ場所で何回くり返すかで見る。ここでは、考え方が伝わるように、仮の値段で試算してみる。実際の値段は店や時期で動くので、グラフの「形」を見てほしい。
試算の前提(あくまで例)
- アルカリ単3:1本あたり 40円(安いまとめ買いの例)
- ニッケル水素スタンダード:1本あたり約 545円(2023年発売時の単3・4本パックの店頭予想価格2,180円前後を4で割った例)
- ニッケル水素プロ:1本あたり約 600円(同2,400円前後)
- 充電1回の電気代:4本でおよそ1円(1本あたり約0.25円)。小さいので表では丸めている
「使用回数」は、その場所で電池を1回使い切る(=交換1回ぶん)と考える。1本(=機器の1スロット)あたりの累計コストはこうなる。
| 使用回数 | アルカリを買い続ける | ニッケル水素・スタンダード | ニッケル水素・プロ |
|---|---|---|---|
| 1回 | 40円 | 545円 | 600円 |
| 14回 | 560円 | 約548円 | 約604円 |
| 15回 | 600円 | 約549円 | 約604円 |
| 50回 | 2,000円 | 約558円 | 約613円 |
| 100回 | 4,000円 | 約570円 | 約625円 |
| 300回 | 12,000円 | 約620円 | 約675円 |
| 600回 | 24,000円 | 約695円 | (約750円・※) |
充電回数ごとの累計コスト(電池1本あたり・前提価格での試算)
左は600回までの全体像、右は差が逆転する最初の60回を拡大したグラフです。
| 読み方 | 見えること |
|---|---|
| 左の全体図 | アルカリを買い続ける線だけが大きく伸びる。使う回数が増えるほど、充電池との差が開く。 |
| 右の拡大図 | 標準タイプは約14回、高容量タイプは約15回でアルカリの累計コストを下回る。 |
| 注意点 | これは同じ場所で何度も電池を替える場合の話。年に1回しか替えない機器では、充電池の初期費用を回収しにくい。 |
※プロのくり返し回数の目安は約150回。600回は定格を超えた参考値で、実際はその前に交換時期がくる。
この前提だと、スタンダードは 14回くらい、プロは 15回くらい 交換する頃に、アルカリを買い続けるより安くなってくる。それを超えると、差はどんどん開いていく。
1回あたりの値段で見ると、もっと分かりやすい。
| 使用回数 | アルカリ(毎回) | スタンダード(累計÷回数) |
|---|---|---|
| 14回 | 40円 | 約39円 |
| 50回 | 40円 | 約11円 |
| 100回 | 40円 | 約6円 |
| 300回 | 40円 | 約2円 |
回数が増えるほど、充電池の1回あたりは下がっていく。
ただし、これはよく使う場所での話だ。1年に1回しか電池を替えない機器なら、アルカリは年40円。充電池が545円の元を取るには十数年かかる計算になる。そういう場所は、無理に充電池にしなくていい。
つまり、線引きはこうなる。
- よく電池が減る場所(子どものおもちゃ、ゲームのコントローラー、ワイヤレスマウス、毎日点けるライト)→ 充電池が早めに元を取る
- たまにしか減らない場所(リモコン、時計)→ 乾電池のままでも困らない
- 長くしまう/防災用→ 使い捨て電池を残す意味がある(後述)
機器ごとに電池を分ける

家の機器を思い浮かべながら読んでほしい。
| 機器 | まず見たい電池 | 理由 | 避けたい選び方 |
|---|---|---|---|
| リモコン | マンガン/アルカリ | 低消費で長く持つ。充電池の元を取りにくい | 高容量の充電池をわざわざ入れる |
| 壁掛け時計 | マンガン/アルカリ/ライト系ニッケル水素 | ごく低消費。軽いライトとも相性がいい | 大容量プロを入れる |
| ワイヤレスマウス | ニッケル水素(よく使うなら) | 使用頻度が高く、買い足しが減る | 1.2Vで不調が出る機種に無理に使う |
| 子どものおもちゃ | アルカリ/よく使うならニッケル水素 | 指定がある製品が多い。頻度が高いなら充電池 | 充電池不可の表示を見落とす |
| ゲームのコントローラー | ニッケル水素(プロ・高容量) | 頻度・消費とも高く、充電池が映える | 容量の小さいライトで足りないと感じる |
| LEDライト・ヘッドライト | ニッケル水素/低温ならリチウム乾電池 | 毎日使うなら充電池、寒い屋外はリチウム乾電池 | 防災用まで充電池だけに寄せる |
| 屋外センサーライト | リチウム乾電池/長期保存アルカリ | 低温と長期放置に強いものを置きたい | 寒さに弱い電池を真冬に入れる |
| デジカメ・ストロボ | ニッケル水素プロ/寒冷地はリチウム乾電池 | 大電流と容量が要る | 低容量タイプですぐ切らす |
| 防災用の懐中電灯 | 長期保存アルカリ/リチウム乾電池 | 充電状態を気にせず、いざという時に動く | 自己放電する充電池だけに任せる |
| 体重計・血圧計など | 1.5V系(乾電池/1.5V充電式リチウム) | 電圧に敏感。1.2Vだと不調が出やすい | ニッケル水素を入れて誤作動させる |
ここで言いたいのは、「全部を充電池に」でも「全部を乾電池に」でもない、ということ。よく減る場所だけ充電池に替えるだけでも、買い足しの回数はかなり減る。
電池の比較(種類別)
商品そのものを選ぶときに、何を見比べたいかをまとめる。価格・本数は店や時期で動くので、販売ページで見比べたい数字として並べる。リンクは各ショップへ。
① マンガン乾電池
- 何が変わるか:低消費の機器を、いちばん安く回せる
- 見比べたい:電圧(1.5V)/本数/使用推奨期限/単3・単4の有無
- メリット:安い/低消費機器と相性がいい
- デメリット:大電流の機器に弱い/店頭で選びにくくなってきた
- どこで使う:リモコン、壁掛け時計など、電気をあまり使わない場所
② アルカリ乾電池
- 何が変わるか:家じゅうの「とりあえず」をまかなえる。ただしグレードで持ち時間が変わる
- 見比べたい:持ち時間のグレード(高負荷機器ほど差が出る)/1本あたり価格/使用推奨期限/液漏れ補償の有無/まとめ買いの単価
- 商品の例:長持ち重視ならパナソニック「エボルタNEO」(単3で世界一の長持ちをうたう・推奨期限10年)、安さ重視なら100円ショップのアルカリ。値段差はおおむね3〜5倍
- メリット:汎用性が高い/買いやすい/まとめ買い向き
- デメリット:使い切りなので、よく使う場所では買い足しが続く/古くなると液漏れが気になる/グレードで持ちが変わる
- どこで使う:高負荷(ライト・おもちゃ・カメラ)は長持ちグレード、低消費(リモコン・時計)は安いもの、と分けたい
③ 長期保存アルカリ乾電池
- 何が変わるか:備蓄棚に置いても、使う時に動く安心が増える
- 見比べたい:保存年数/液漏れ補償/単1・単2を含むサイズ展開/単価
- メリット:長く保管できる/防災の備蓄に置きやすい
- デメリット:通常アルカリより割高なことがある
- どこで使う:防災袋、備蓄棚、めったに開けない引き出し
④ リチウム乾電池(使い捨て)
- 何が変わるか:軽さ・低温・長期保存が要る場面で差が出る
- 見比べたい:電圧(1.5V)/重さ/使用推奨期限/低温の対応温度/使える機器
- メリット:軽い/低温に強い/長期保存がきく/高負荷機器で長持ち
- デメリット:高い/どの機器にも必要なわけではない/リチウムイオン充電池とは別物
- どこで使う:寒い屋外の機器、登山・キャンプ、防災用、デジカメ
⑤ ニッケル水素・スタンダード(エネループ相当)
- 何が変わるか:よく使う場所の「また買う」をいちばん減らせる
- 見比べたい:容量(単3で約2,000mAh)/くり返し約600回/自己放電の少なさ/充電済みで届くか/本数・価格
- メリット:くり返し使える/自己放電が少なく、充電しておけば備蓄にも回せる/迷ったときの汎用性
- デメリット:初期費用がかかる/充電の手間/1.2Vであること
- どこで使う:マウス、コントローラー、よく使うライト、子どものおもちゃ(指定があれば従う)
⑥ ニッケル水素・高容量(エネループ プロ相当)
- 何が変わるか:1回の持ち時間を伸ばしたい機器で効く
- 見比べたい:容量(単3で約2,500mAh)/くり返し約150回/標準容量との価格差
- メリット:容量が大きい/大電流に強い/低温でも比較的パワーを保ちやすい
- デメリット:くり返し回数が少なめ/割高/低消費の機器には向かない(自己放電が気になる)
- どこで使う:デジカメ・ストロボ、ゲームのコントローラー、消費の激しい機器
⑦ ニッケル水素・長寿命タイプ(エネループ ライト相当)
- 何が変わるか:交換の手間を、できるだけ減らしたい場所に効く
- 見比べたい:容量(単3で約1,050mAh)/くり返し約1,500回/価格の安さ/軽さ
- メリット:くり返し回数が多い/軽い/価格が抑えめ
- デメリット:容量が小さく、消費の激しい機器ではすぐ切れる
- どこで使う:リモコン、時計、低消費で長く付き合う機器
⑧ 1.5V充電式リチウム電池
- 何が変わるか:1.2Vで不調が出る機器を、充電式のまま動かせる
- 見比べたい:1.5V出力か/容量(mWh表記)/USB-C直挿し充電か専用充電器か/保護回路・PSEの有無/くり返し回数/処分方法
- メリット:1.5Vを最後まで保つ/軽い/USB-Cで手軽に充電できる製品がある/自己放電が少なめ
- デメリット:残量警告が働きにくい/実効容量は控えめになりがち/品質のばらつきがある/高め/リチウムイオンとして処分する/子どもの手の届く所に置かない
- どこで使う:体重計・血圧計など電圧に敏感な機器、PCまわりのUSB機器、外出先で充電したい機器
USB-C直接充電タイプを見る
紹介商品:グローチャー GeeUSBattery-3 単3形 4本入り 1.5V Type-C充電式
電池の持ち方を整える小物(参考)
商品の主役ではないが、後半で軽く触れておきたい。電池チェッカー(残量を見る)、電池の収納ケース(単3・単4・充電済み・未充電を分ける)、端子保護用のテープ、使用済み電池の一時保管ケース。これらがあると、引き出しが荒れにくくなる。
電池には期限がある。とくに防災の備蓄で気をつけたいこと
見落とされやすいが、電池そのものにも「使用推奨期限」がある。これは、未使用のまま性能を保てる目安の年月で、パッケージや電池本体に「○年○月まで」のように印字されている。期限を過ぎてすぐ使えなくなるわけではないが、容量が落ちたり、液漏れのリスクが上がったりする。
ここで大事なのは、期限は電池の種類でかなり違うということ。
| 電池の種類 | 使用推奨期限の目安 | 備蓄での見方 |
|---|---|---|
| マンガン乾電池 | 約3年 | 短め。買い置きには向きにくい |
| アルカリ乾電池 | 約5〜10年(グレードで差) | 高グレード品は10年。防災向き |
| リチウム乾電池(使い捨て) | 約10〜25年 | 最も長い。低温にも強く、長期備蓄に向く |
| ボタン電池 | 約2〜5年 | 短め。期限を見て回したい |
| ニッケル水素充電池(エネループ等) | 「期限切れ」とは別の考え方(下記) | 自己放電で残量は減る。防災では充電状態の管理が要る |
充電池は乾電池のような「使用推奨期限」ではなく、自己放電で残量が少しずつ減っていく。エネループのスタンダードは、充電しておけば1年後で約85%、10年後でも約70%の容量を保つとされ、自己放電が少ないのが持ち味だ。とはいえ防災用に置くなら、ときどき残量を見て充電し直す手間は残る。「入れっぱなしでいつでも満タン」ではない、と知っておきたい。
防災の備蓄は「買って終わり」にしない
防災用に電池をそろえても、いざという時に期限切れで力が出ない、というのがいちばん困る。これを防ぐ考え方は、難しくない。
- 備蓄には、使用推奨期限の長い電池(高グレードのアルカリ、リチウム乾電池)を選ぶ
- 買ったときに、期限の年月を外箱やメモに控えておく
- 半年〜1年に一度、防災袋を開けたときに期限を見て、近いものから日常使いに回す(ローテーション)
- 充電池を防災に使うなら、定期的に充電して満タンに近づけておく
懐中電灯やラジオを備えていても、中の電池が切れていたら動かない。電池そのものにも賞味期限のような期限がある、と思って、ときどき回してあげるだけでいい。
保管と安全

電池の種類とコストが見えたら、最後は持ち方の話。難しくはなく、いくつか決めておくだけで困りにくくなる。
- 新しい電池と古い電池を混ぜて使わない
- 種類の違う電池(マンガンとアルカリ、メーカー違いなど)を混ぜない
- 長く使わない機器からは、電池を外しておく(液漏れ予防)
- 高温多湿を避けて保管する
- 端子(+−)が金属やほかの電池に触れないようにする。心配ならテープを貼る
- 子どもの手の届く所に置かない。とくにボタン電池とリチウムイオンは注意
- リチウムイオン(1.5V充電式リチウム含む)は、ほかのゴミと混ぜて捨てない
- 膨らみ・破損・水濡れがある電池は、自己判断で捨てず、回収の案内に従う
不安をあおる話ではない。扱い方を一度決めておくと、あとがラクになる、という温度で受け取ってほしい。
捨て方・回収
捨て方は、種類と住んでいる地域でルールが分かれる。
- 乾電池(マンガン・アルカリ):自治体のルールに従う。地域によって出し方が違う
- リチウム乾電池(使い捨て):これも自治体の案内を見る
- 充電式電池(ニッケル水素・リチウムイオンなど):回収協力店や自治体の案内に沿って出す。一般ゴミに混ぜない
- 端子にテープを貼って出す必要がある場合がある
- 使い終わった電池を、また引き出しに戻さない(混ざる原因になる)
迷ったら、お住まいの自治体のごみ分別ページや、充電式電池の回収協力店の案内を見比べたい。
まとめ
最後に、家の引き出しを開ける前に思い出してほしいことを並べておく。
- 電池は安さだけで選ぶと、かえって分かりにくい
- マンガン・アルカリ・リチウム・ニッケル水素には、それぞれ役割がある
- よく電池が減る場所は、充電池に替えると買い足しが減る
- アルカリ乾電池にもグレード差があり、高負荷の機器ほど持ち時間と値段の差が出る
- 長期保存や防災では、使い捨て電池を残す意味がある
- 電池には使用推奨期限がある。種類で大きく違い、防災の備蓄はときどき回したい
- 電圧(1.5V/1.2V)・容量(mAh/mWh)・くり返し回数・使用推奨期限・1回あたりの値段を見ると、買い方が変わる
- 保管と捨て方まで決めておくと、電池の引き出しが荒れにくい
乾電池が悪いわけではない。ただ、何度も同じ場所でなくなる電池を、そのたびに買い足す生活は、少し疲れる。よく使う場所だけでも充電池に替えると、その疲れがひとつ減る。
気になった電池があれば、楽天・Amazon・Yahoo!ショッピングで、本数・容量・電圧・くり返し回数・保存年数・価格を見比べたい。








